技術情報(「信号機なんでも読本」等から抜粋)
信号制御装置
信号制御装置は交差点の近くに設置し、集中制御用信号制御機は交通管制センターのコンピュータと情報の送受を行い、また、車両感知器や押しボタン箱からの信号を受けて、青信号の伸縮を行ったりします。信号制御は、右のように分類されます。
集中制御用信号制御機
集中制御用信号制御機は、マイクロプロセッサと交通信号制御専用LSIとの階層構成を採用し、信頼性の向上を図っています。マイクロプロセッサは、各種感応制御を行うほかに、遠隔動作中のサイクル、スプリット、現示切換等の制御内容について学習を行い、交通管制センターとの回線の切断等においても信号制御の乱れが生じないようにしています。交通信号制御専用LSIは、通常マイクロプロセッサからの指令によって動作しますが、マイクロプロセッサの異常動作時には信号制御が安全に継続できるように構成されています。
車両用交通信号灯器
灯器のレンズは、直径20㎝~45㎝の大きさですが、直径25㎝の大きさの整備が進んでいます。信号灯器は年々改良され、最近では光源にLED(発光ダイオード)を使用した、LED式信号灯器が整備されています。この灯器は、西日などがさし込んだとき、灯器内からの反射光によりあたかも灯器が点灯しているかのように見える現象が生じず、電球式に比べ、視認性に優れています。また、電力消費量が少なく、二酸化炭素排出量の削減にも効果があります。
歩行者用信号灯器(経過時間表示付)
灯器は、正方形で、一般的には一辺が25㎝のものが使われています。最近では、車両用交通信号灯器と同様に、安全性の向上、省エネルギー効果の観点からLED式の歩行者用信号灯器の導入が進められています。経過時間表示は、青信号や赤信号の残り時間を表示し、歩行者の信号待ちのイライラを軽減します。